教育環境の整備

少子高齢化・人口減少時代が急速に進む社会構造の深刻な課題として国を挙げた解決策が模索されている。昭和の高度経済成長期からは想像もできない事態に直面している。

特に学校教育に関して、多様化する社会に適応した教育、それ以上に未来を予測した教育が求められている。

その一つが情報技術の急速な革新によって社会システムがグローバル化されたことだ、家庭や学校、街中、職場、観光などあらゆる日常の中でデジタル化を享受し、その便利さとリスクを体現している。言い換えれば、それらを超える能力を身に付けなければ正常な日常生活はおくれなくなる。

国が盛んに推進している、情報リテラシーを身に付ける能力向上キャンペーンは、学校等でスマートフォン等によるネット閲覧を規制するよりも、賢く使いこなす能力を育てることのほうが価値的であるとのことだ。

1、学校における最も必要な授業は、情報リテラシー向上の教育である。

LINEなどSNSはコミニュケーションツールとして一般化、定着しライフスタイルに溶け込んでいる一方で特定の人物を標的にしたいじめ問題、また悪質商法による詐欺や出会い系サイトの被害などのツールとしてもリスクは無限に広がっている。このような危険だらけの社会を生き抜く為にも、精神的に未熟な児童に対して相手を気遣う心などを養う教育や悪質商法、出会い系サイト等のリスクを回帰できるような能力を身に付ける教育を継続して行うことだ。

国からは、講師派遣事業、オンラインで利用できる資料なども無料で提供されていることから教育現場では積極的に取り組むことが求められている。
このことについては一般質問でもと取り上げたが、推進状況ではまだまだ十分ではない。

2、タブレット端末を使った授業の推進。

22年度から3年間、総務省と協力し、フューチャースクールを実施した「内田洋行教育総合研究所」(中央区)の佐藤喜信さんは「『子供たちが自分の意見を持てるようになり、活発に意見交換をするようになった』と各校から報告があり。1人1台のタブレットを持つメリットが非常に大きい。

・自民党の教育再生実行本部が4月、安倍首相に提出した提言では、27年をめどに小中高校や特別支援学校で児童・生徒1人に1台のタブレットPCが整備された拠点を全国100カ所程度指定するとしている既に一部自治体では独自に先行導入。東京都荒川区では全国に先駆けて、26年度から区内の全小中学校に授業用のタブレットPCを配布する。

・佐賀県でも現在、4年生と5年生、6年生の授業で200台のAndroidタブレットが使われており、生徒はもちろん、教師や保護者の反応も上々だという。

●赤堀 侃司 先生・工学博士 東京工業大学名誉教授
・現在、国際会議の場でも紙の資料は配られず、パソコンに資料がPDFで配付される時代です。子どもたちが将来、社会に出たときには、紙を使用する場面はかなり少なくなっているかもしれません。そうした社会の進展に合わせて、小学生の頃からデジタル機器に親しんでおく必要があると思います。

PISA(OECD加盟国を中心に3年ごとに実施される15 歳児の学習到達度調査)。主に読解力・数学的リテラシー・科学的リテラシーなどです。...でも知識や技能だけでなく、それらを活用した思考力や判断力、表現力などを測定しており、小さいうちからデジタルメディアに親しむことで、主体的に学びに向かう姿勢を養成しておく必要があるでしょう。

・だからといって小学生にタブレット端末のみを使用した学習が有効であるというわけではありません。小学校時代は、知識をしっかり定着させる大事な時期です。デジタル機器を用いた学習と合わせて、従来のように紙を使って、計算や漢字の書き取りの学習をさせる必要があるでしょう」

デジタル機器の発達に合わせ、教育にも進化が必要
・タブレット端末の登場は、学習環境に革命を起こしたと言える。例えば小学生の理科の授業では太陽の動きや月の動きを動画で見せることができるなど、紙教材では伝えられないリアルな情報を手軽に伝えられるメリットがある。

・赤堀先生の調査からは、そのメリットに加えて、タブレット端末がさまざまなアイデアを生み出すのに優れたメディアであり、子どもの学習意欲を高める可能性も持っていることが明らかになったと結論づけている。

現在、各教育施設にはスクールニューディール政策により、無線ランが装備され電子黒板なども導入活用されているが全国的にタブレット端末による教育も進んでいる、この事について議会でも提案しているが前向きに検討すべきだ。

3、地域で支える学校運営の推進。

コミュニティ・スクールは、2000(平成12)年に出された政府の教育改革国民会議の報告を基に創設された制度で、04(同16)年9月からスタートした。コミュニティ・スクールに置かれる「学校運営協議会」は、保護者・地域住民・教員らで成り、学校運営の基本方針などを承認するほか、校長や教育委員会に意見したり、教員人事について都道府県教委に意見具申できたりするなどの権限が与えられている。

文科省の調査によると、制度発足直後の2005(平成17)年度は全国で17校でしたが、徐々に増えてきて11(同23)年度は789校でした。それが、2012(平成24)年度は1,183校と一挙に1,000校を超え、13(同25)年度も前年度より387校増の1,570校(幼稚園62園、小学校1,028校、中学校463校、高校9校、特別支援学校8校)となっている。文科省は、2012~16(平成24~28)年度の5年間で、全国の公立小中学校の1割に当たる約3,000校をコミュニティ・スクールにすることを目標に掲げている。

コミュニティ・スクールは当初、市民が学校現場を監視する制度であるとして、教育関係者の一部から強い反発を受けた。実際には、保護者・地域住民・教員が対等の立場で学校運営に当たる英国の学校理事会制度などをモデルにした仕組みでしたが、審議に当たった教育改革国民会議の一部にはそのような考え方があったことも否定できない。

しかし皮肉なことに、「強い」学校運営協議会に二の足を踏んだのは、教委や学校だけでなく、保護者や地域住民も同じでした。このため、大きな権限を持つ学校運営協議会を置いたモデル的コミュニティ・スクールは長続きせず、現在は保護者や地域住民らによる「学校応援団」的な組織として学校運営協議会を位置づけているところがほとんどを占めている。

保護者や地域住民が緩やかに協力して学校を支えていくという現行のコミュニティ・スクールのスタイルは「地域と共にある学校」を強く印象づけることとなり、東日本大震災で地域と学校の関係が改めて見直されたことから、コミュニティ・スクールを指定する地方自治体が急増することになったと思われる。

コミュニティ・スクールには、市民による学校監視、保護者・地域住民・教員が対等の立場で学校運営する成熟市民社会型システム、地域による「学校応援団」的な役割など、さまざまな要素が入り混じっている。現在、藍住町ではコミュニティ・スクールは導入されていないが、それに代わる学校運営評議委員を置いている。

いずれにしても、いじめ、不登校問題等複雑多岐にわたる学校運営に地域の方々の多大な貢献によって成り立っていることは感謝しなければいけない。
地域の方々の関わりによって子供たちの健全な育成につながることは先例からも実証されている。団塊の世代の大量退職によって学校運営にも多様な人材の地域力が期待される。このことについては一般質問でも取り上げたが、教育機関には積極的な環境整備に取り組んでもらいたい。

4、教育施設の環境整備・空調設備の推進

これまで、教育施設の環境整備については、スクールニューディール政策によってICT整備の推進や電子黒板の導入など国の政策により一定の整備はされてきた、しかし近年、異常気象による猛暑日が続き熱中症で倒れる児童生徒が全国的に続出してきた、保護者の皆さんからも教育施設の空調設備を訴える声が高まり議会でも取り上げたが教育委員会は一貫して子供の成長期にはエアコンは体に良くないと言って否定してきた。

町長は25年11月に行われた4期目の町長選で公約に掲げている「子供たちの学習意欲を高める教育環境の整備」について教室にエアコン設置をほのめかした。冷房は子供の成長によくないと言った教育理念は通用しなくなってきたという事だ、保護者からも子供たちが普通に勉強に励めるようにしてほしいとの声も多く27年度に入りようやく中学校2校がエアコン設置へ向けて整備が始まっている。

私は、教育への予算は優先的に配分すべきだと主張してきたが、これからもこの事については議会でも訴えていきたい。

5、学校防災の推進に取り組みます。

•飯泉知事は防災、減災対策は、災害を防ぐ対策と、逃げる対策で被害0を目指すとしており、従来の認識を新たにし逃げることが大事だと強調しております。基本的には、自助7割、共助2割、公助1割との観点からまず、災害時において児童生徒一人ひとりがどのような行動がとれるか。

•いつ何処で起こるか分からない自然災害、日常的に危険にさらされたなかでの生活、この現実をどのようにして子供たちの命を守るのか、このことを基本に学校では子供達の自らの危機管理を自覚し身を守る能力を育てる教育が求められている。
 
•①松茂町で行われた防災教育では地震時の揺れの波長はP派とS派があり東西の揺れから次第に南北の揺れに変わると実験を通して説明があった。南北の揺れを認識。このことも参考にしながら避難経路や通学路のルート確認などの検討。

・家庭地域との繋がり、登下校時の対応はどうするのか「家族で防災会議をしっかりやる」

•例えば神奈川県新座市では「9月の第一日曜日」を家族防災会議の日に制定、災害発生時の、家族一人ひとりの役割を決める、連絡方法や集合場所を決める、避難場所や避難ルートの確認などを行うほか、家の中や家の周囲に危険箇所はないかなどの安全確認も行うよう勧めている。

さらに、非常時に必要な品目を確認できる「我が家の防災チェックシート」を毎年9月1日付けの広報に掲載している。
また防災会議の取組みを推進する為、小中学校の児童、生徒に防災会議のプリントを配布し、親に渡す事で、親子の意識を高める工夫をしている。そして市のホームページにもアップし防災チェックシートはダウンロードが出来るようにしている。

・大人が家にいない場合は「自分でどのように行動するのか」等。
・訓練の実施。「災害時と同じ状況を想定した訓練」。
このような多角的な教育によって万事にわたり自らの身を守る危機管理が身につける取り組みが必要だ。

6、教育施設の耐震化と安全管理。

東日本大震災では、多くの学校施設において非構造部材の被害が発生。天井材が落ちたり壊れたりした公立学校は1636校に上り、照明器具の被害が410校、外壁材の被害も968校で確認された。天井材の落下で体育館に集まった子どもたちの多くがけがをしたり、避難所として使えなくなったりした学校もあった。

•特に屋内競技場における天井、照明器具や外壁、バスケットゴールなどの落下防止対策を進める必要がある。町民体育館においても同様。
構造体の耐震化は完了しており、非構造部材の耐震化対策について急ぐ必要がある。

•③天井のボードや照明器具の落下を防ぐため、ネットや地震による揺れを抑えるワイヤをつけるなど。タイルなどの外装材やバスケットボールのゴールも補強が必要とし、それぞれの点検を行い特に危険と思われるところは対策を考えることが必要と訴えたがその工事については2年後の26年度から施工された。

学校施設の安全管理。 
•学校の施設、設備について、各学校で定めている安全計画などに基づいて定期点検の実施、安全管理が行われていると思うがその真剣度が問われる。

•現在、総務文教常任委員会では、町内、各小中学校幼稚園への授業参観を計画しており第一回目は7月14日に実施、私と・・、北幼稚園、小学校へ授業参観を行いました。小学校各教室では習熟度別授業や生徒一人ひとりの状況に配慮した授業が行われ教職員の熱意に子供たちの真剣さが感じられた。

•そこで一点感じたことは、小学校の一部教室の床が傷んでいたり先生の机が傷んでいたりしていたのが目についた。備品や施設の老朽化については速やかに修繕や買い替えなど行い快適な環境の中で授業が行われるようにする事が子供達の為にもなる。

施設の必要に応じての修繕や備品買い替えなどについて現場からの要望がしづらい様な雰囲気があるとすれば問題だ、この点、コミュニケーションが十分図られていかなければいけない。

•④8月30日の新聞報道。岡山県の市立小学校体育館。
小学校体育館雨漏り滑って転倒。半身まひ女児と1億円和解。
2003年当時低学年だった女児はドッジボールをする前の準備運動
中、雨漏りの水で濡れた床で転倒、頭を打ち脳内出血をおこした。

市側は、体育館の屋根を補修していなかった管理責任と、床が濡れたまま授業をしたミスを認め損害賠償を払う事で和解した。

さらに•福岡県前原市の小学校で、校庭にあった高さ約15メートルの国旗掲揚ポールが突然倒れ、運動会の準備をしていた児童の頭部を直撃し、この児童が死亡する事故があった。

このような事故が絶対起こらないとは誰も確信できない。 
それに備えて、教育現場では日常的に最悪を想定し 安全管理の必要性を訴えてきたが継続して議会でも取り組んでいくこととする。

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